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賃貸経営のリスク

一章で記述した賃貸経営は非常に魅力的ですが、その裏には必ずリスクが存在します。

①空室のリスク


アパート経営のデメリットの中で、もっとも大きいのは空室のリスクです。不動産投資は部屋を賃貸することによって賃料という収入を得るので、空室が多いほど収入は減少します。
さらに、空室期間が長引いてしまうとローンの返済に持ち出しが必要になるなど、投資計画に狂いが生じてしまいます。
ほとんどの空室の原因は立地と賃料設定にあるといわれています。立地やデザイン、間取り、防犯、管理、貸し方、賃料など、様々な方法で近隣の物件と差別化を図ることにより、空室のリスクを回避することができます。

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②家賃下落のリスク


近隣に新築物件が建ったり、空室を埋めるために家賃を下げたりと最初の想定よりも家賃を下げなくてはならないと投資利回りが下がってしまいます。
選んだ物件に対して、どんな需要があるのか?それに対しての供給量はどのくらいあるのか?
それを見誤ると大変なことになってしまいます。


③家賃滞納のリスク


家賃の滞納者が出ることもアパート経営のリスクです。
現在の借地借家法の枠組みの中では賃借人は大きな権利(住居権)を持っています。
滞納があったからといってすぐに退去して貰えません。訴訟になった場合でも退去まで時間や手間がかかります。

家賃滞納のトラブル解決方法


④建物や設備の老朽化リスク


経年劣化による建物の老朽化は、避けて通ることはできません。しかし、老朽化した建物をそのままにしておくと、新たな入居者がなかなか決まらなかったり、家賃設定を下げざるを得ない状況になったりします。
また、地価が下落すると資産としての価値が低くなってしまう可能性があります。

外壁塗装は本当に必要か?


⑤人災のリスク


近年問題となっている高齢者の孤独死、あるいは、年々増加傾向にある若者の自殺、治安悪化による死亡事件など。
現在、日本の政治情勢や経済情勢による負の状況も賃貸経営にとっては無視できるものではありません。
孤独死の発見が遅れてしまえばオーナー様にとって大きな損害となってしまうこともありますし、事件や自殺が一度起これば不動産としての価値が著しく落ちてしまうこともあります。
こちらのリスクについては確実なリスクヘッジが難しく、常にオーナー様の頭を悩ませる部分です。

⇒もし孤独死が起こってしまったら


⑥自然災害(地震や火災など)のリスク


建物すべてにいえることですが、地震や火災などで建物が倒壊・消失してしまうというリスクがあります。
傷害保険の加入はもちろんですが、耐震性・防火性の高い構造の物件を選ぶことも大切です。

⇒事例:大雪の後の大雨 屋根からの漏水


⑥金利上昇のリスク


ローンを利用して不動産投資を行なうにあたって変動金利を選択した場合、数年後に返済額の上昇が起こることもあります。


⑦換金性の低さのリスク


好立地で利回りのよい物件であればリスクを軽減することができるので、最初のエリア選定やマーケット分析を綿密に行なう必要があります。
アパート経営は物件の賃料で収入を得ることを目的にしているので、急遽お金が必要になって売却しようとしても簡単に現金化することができません。あくまでも長期的な投資スタンスを持つことが大切です。


①~⑦の他にも入居者や近隣トラブルなどもあり、夢の不労所得というには程遠いリスクを抱えることになります。そのリスクについてきちんと認識した上で万全な対策を施す必要があります。